柔道整復師の資格を取得してから、「いつか独立開業したい」または今の環境から「3年間経験を積んだら開業をしよう」といった思いを持っている人も多いと思います。
独立を考えた時に実際に出てくる悩みが、”不安”や”心配”です。これを解消するには独立して自身の店舗を開業しようとするときに欠かすことのできないたった一つの思考があります。今回はこの思考法について詳しくご紹介していきます。
▪開業したいと思っているけど不安
▪何が不安なのかもわかっていない
▪何が必要なのかわからない
▪将来の開業に必要な知識をインプットしたい
▪開業後に安定した運営をしたい
上記のようなお悩みを解決しようと考えるときに闇雲に色々と行なおうとすると時間がかかるため開業までの期間を設けている以上最短ルートで走る方法をしることが大切です。
開業をしようとするとき
開業をしようと考えた時に何が必要になるでしょうか?金銭的な部分は当然必要なので今回の記事では割愛します。そうなった時に金銭面以外に”何が必要になるのか”を考えてみましょう。
▪開業場所
▪人脈
▪技術
開業場所は、どんなエリアでどんな客層を狙うかで場所の選定も変わってきます。
次に人脈ですが、開業するときに1人では必ず難しいことがたくさんあります。店舗を決めるための物件探しから店舗の工事、銀行からの融資などたくさんの人との関わり合いが必須となるため人脈は必要な項目となります。
最後の技術ですが、柔道整復師・鍼灸師の資格を持っている先生が陥りやすいのがこの部分です。数年間の現場での経験が技術の向上となることは間違いありません。技術とは何に対する技術なのかという点が今回の思考法に繋がるポイントとなります。
上記の項目が思いつく方が多いのではないでしょうか?この3つは絶対に欠かすことのできない項目ですが、開業したときに成功するとは言い切れません。
そして今回の記事タイトルにもあるようにポイントとして挙げているのは、成功するための思考法です。
その思考法について分解していきます。
開業時の思考法
上の項目で開業時に必要な項目を挙げましたが、この項目では思考法について具体的に分解していきます。
そこで重要な問いがあります。こちらの問いにどのような回答内容になりますでしょうか?
「柔道整復師・鍼灸師としてあなたの強みは何ですか?」
この質問に対する回答が、開業で成功するか失敗してしまうかの大きな違いになります。回答は一つではないことは明白ですが良くない回答も容易に想像つきます。
▪仕事中に笑顔を絶やさない
▪信頼される人間性
▪気軽に相談してもらえる など
上記のような回答をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。良くない回答例として紹介していますが、何が不足しているのか分かりますでしょうか?
それは単純で、その強みは”顧客が簡単に理解できるか”という点です。ここがズレてしまうだけで成功と失敗を大きく分ける要因になります。一つ例に挙げるとすると良くない回答例の中の「仕事中に笑顔を絶やさない」という部分についてですが、それによって顧客は何が解決しますか?
笑顔は良いことだけども、顧客が求めていることはそれではありません。主観的に”何をするか”よりも客観的に”何を求めているか”にフォーカスするとやるべきことが明確になります。
”強み”とは何か?
上記の思考方法を踏まえたうえで、改めてあなたにはどんな強みがありますか?
接骨院・整骨院業界は今まさに時代の転換期であり、専門性の高いところへ人が集まるようになります。これは接骨院に限った話ではありません。イノベーションが求められる世の中で時代の変化は目まぐるしいほど早くなっています。そこで次の時代のポイントとして挙げられているのが”一番化”や”専門化”です。
接骨院の集客・ブランド力を見直すイノベーター理論とは?
別に業界の1位になりましょう。ということではありません。都道府県や市や町の大きさでもありません。自院の半径1~3キロ圏内で1位になればいいのです。その地域に専門性の高い競合がなければなおさらブルーオーシャンとしてのチャンスがそこにあります。
ブルーオーシャン戦略を取ることができると集客をせずとも、その専門性を求めて人は集まってきます。
ブルーオーシャンとは、市場参加者の少ない状況でビジネスにおいて競合が少ない状況を指します。ブルーオーシャンの対の表現であるレッドオーシャンは、市場参加者が多くビジネスにおける競合する状況。
接骨院・整骨院業界は全体的にグループ運営しているところに人流が集中しているため、個人で開業をしようとしたときにより明確な差別化(強み)がないと生き残るのが厳しくなってしまいます。
グループ運営している店舗は会社が大きいので、さまざまな要因から集客につなげることができます。一方個人の場合、限られた経費の中でどういう施策を立てて動いていくべきかを綿密に考えていく必要があります。次にブルーオーシャン戦略の中身について分解していきます。
ブルーオーシャン戦略
ブルーオーシャン戦略を立てる時に市場や競合の状態も分析しなくてはなりません。まずは、基礎である3C分析を行なうことでどのジャンルに絞るかなどが見えてきます。
接骨院・整骨院は、今や当たり前のように骨盤矯正などを謳っているところが多いです。そして市場も”それ”を求めているので人気が出ているということです。ここで、その人気が出ている顧客心理を考えるようにします。
骨盤矯正を求めている顧客は、今の姿勢をより良くしたかったり、日ごろの生活状況を改善したいと考えています。上記の2つはそれにマッチした施術方法にはなりますが、個人差が強いためより信頼ができる場所を探して利用する可能性は高まります。
そして、今から同じ骨盤矯正に特化した院を出しても成功できる可能性は極めて低くなります。周囲に競合がいない場合であれば、成功する可能性は出てきますが競合が近隣に店舗出店をしてきた場合の対策も十分に考えておく必要があります。
つまりブルーオーシャン戦略を取るのであれば骨盤矯正などの今流行りのジャンルには乗らないということです。この今流行りのジャンルに乗らないのであればイノベーター理論を理解し、未来を見据えた事業戦略を見つけなければなりません。スグに成功して波になりたい気持ちが先行して今流行りのジャンルに手を出したくなるのを抑えて俯瞰的に考えることが重要になります。
柔道整復師にできること
ブルーオーシャン戦略で敢えて流行りに乗らないことを決めた場合には、柔道整復師として開業後何ができるかが鍵となります。
▪セミパーソナルトレーニング
▪セミパーソナルストレッチ
▪スポーツ競技特化型
▪部位専門
▪分類専門
上記はあくまで例ですが、ジャンルを選択して自分自身のスキルが活かせるものに挑戦するべきです。ギャンブル的に”得意ではないが、これから需要がある”といった理由だけで手を出してはいけません。
”柔道整復師として出来ること”は日々意識的に取り組むことで専門性が増して開業することに繋がります。開業をしてからでは、遅いのです。開業を考えているのであれば開業前に出来ることを模索してそれを専門的な強みにすべきです。
スポーツ競技であれば、サッカー、野球、バスケなど自身が経験してきたからこそ共感ができる感情などがあると思います。そのような思いに寄り添うことで専門性が高まり結果的に口コミに繋がるような柔道整復師になることができます。
まとめ
今回は、柔道整復師の開業について考えてきました。
今雇われの身でも準備ができる内容をお伝えできたので今日からでも行動に移せると思います。将来の接骨院業界からジャンルを絞り、自身の強みが出せるように準備をしていくようにして独立開業したときにスタートダッシュを切れるようにしていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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