顧客体験価値という言葉をご存じですか?
言葉そのままですが、顧客の体験した事柄に対する価値のことです。
接骨院(整骨院)の経営でこの言葉は聞きなれないかもしれません。
なぜなら、接骨院(整骨院)では”顧客”という言葉よりも”患者”という言葉の方が使われる機会が多いからです。
そして何より体験価値という視点ではなく、その人の満足度を向上させようとする傾向にあります。
この顧客体験価値の向上こそが今後の経営戦略では必須になってきています。
コロナウイルスの流行とともに時代は大きく変わろうとしています。選ばれる接骨院と選ばれない接骨院にどこに違いがあるのでしょうか?
一つずつ紐解いていきながら、顧客体験価値について考えていきましょう。
▶顧客体験とはどんなこと?
▶顧客体験の作り方
▶何から始めるべきなのか?
顧客体験と患者満足度
顧客体験価値はカスタマーエクスペリエンス(CX)とも呼ばれています。
サービスや商品を購入した際に価値を感じることでリピートをするという流れになります。
接骨院(整骨院)でも当たり前のように行っているかもしれませんが少し目線を変えてみてみると正しいかどうかが見えてきます。
顧客体験価値にはその場限りではない視点で影響があります。
▪治療プラスαの体験
▪テーピングやストレッチの指導
▪体に関する知識インプット
リピーターになったり、紹介をしてもらえたりなど継続的に利用してもらえるキッカケになる体験をしてもらうことで接骨院での顧客体験価値は向上します。
また、患者満足度の点で考えるとその場の充実感が大切になります。
例えば治療中や治療後の身体の変化など
その人が満足したかどうかがカギになります。
このような違いを理解しておくだけで院内でやるべき施策が変わってくると思います。
個人院で出てくる第一の課題は総患者数ではないでしょうか?
この総患者数に変化を生み出そうと考えるときに大切なのが今の治療+αの体験というようなイメージを持つといいでしょう。
顧客体験を作るには
顧客体験と一言でいっても思いつかない場合もあると思うので例を挙げていくので参考にしてみてください。
- 学生だけに絞ったテーピング講座
- ギックリ腰にならないためのストレッチ法
- クラブチームへ出向いて行なうトレーニング指導
- 施術箇所以外の身体相談
- 捻挫の自宅で出来るリハビリ指導
このように5つ例を挙げてみました。
この中から選んでください。
というよりもこのような体験が顧客にとって価値を感じ、リピーターもしくは紹介してもらえる一手になります。
上記の項目ですでに行っている場合には別の案を考えましょう。
そしてこのような体験には必ず付加価値を生み出す要素を勝手に持っています。
逆の立場で考えてみるとどうでしょうか。
整形外科や接骨院との差別化要素が強くなるため、当然選ばれやすくなります。
まずは最初はアイディアを紙に書き起こしてみましょう。
そのあとに自院が大切にしていることとリンクする項目を抽出します。
複数のアイディアをつなげて考えるのも一つのやり方です。
自分が出来る顧客体験価値を見つける
顧客体験価値について色々とアイデアが出てきたらまずはやってみることが大切です。
”自分の大切にしていることや強み”を顧客体験につなげることができないか模索してみましょう。
ビジネスの世界で大切な思考として
Win-Winの関係性です。
双方が良い状態であることが大切。
患者様の体験価値を優先しすぎて今まで取り組んだことない、苦手な項目に手をつけるとその価値を中心に顧客が集まるためWinーLoseの関係性になります。
また、普段院内で行なっている顧客体験とは異なる内容を抽出するようにしましょう。
スグに思いつかなかったりする場合や思考を整理したい場合は紙に書き出してみます。
1つ、2つと書き出してから内容を整理してまとめていきましょう。
ストレッチを日常の施術で行なっている場合では、特化した内容に変化をつけて意図的に実施するようにすると新しい顧客体験価値を作ることができます。
あえて普段の施術との差を作るという意味では治療時間内で行なうよりもイベント性のあるものの方が好ましいです。
時間や空間をいつもと異なることをすることで更に付加価値が生まれます。
例えば、診療時間外に複数人を集めて行なうなどです。
顧客体験価値に対するゴールの設定
必ず大切になるのがゴールの設定です。
顧客の体験価値を向上させて
「何を得たいのか」を明確にしておく必要があります。
・何がどのくらい変わって欲しいのか?
・その変化がもたらす効果は?
・いつまでにどの程度の効果を出すのか?
上記3つは実際に顧客体験価値を向上させようとしたときに考えておくべき最低ラインです。
ゴールが設定されているから手法が思い浮かびます。
マラソン大会でも同じです。
フルマラソン(42.195キロ)のゴールが分かるから走るペースやランニングフォームなど様々な手法が出てきます。
ただ、「面白うそうだからやってみよう!」だと継続できなければ成果も出ない。このような罠にハマる可能性が高いです。
なので、必ずゴールは設定しましょう。
実施したことによって1名の新規獲得。でも良いですし
体験した人から3名紹介してもらう。など
明確であり、良し悪しが数字で測れる状態を心がけてください。
ある手法で再現性が確認ができたら、
次に大切になるのは継続をしていくことです。
一度で終わることなく、定期的に実施し質を上げていくことでいつの間にか院内には患者様であふれる接骨院になっているはずです。
見返りよりも与える気持ち先行
この施策を行なったらこのくらい見返りはあるかな?というような結果優先で考えるのはやめましょう。
前述した顧客体験価値に対するゴールの設定は必要ですがそれが目的になりすぎると継続して価値を生み出すことは難しくなります。
あくまでも患者様にどんな価値を与えることが出来るのか。
という視点で考えていきましょう。
最も基準となる思考は、「顧客思考」です。
世の中で成功している、していく物や事は
顧客思考から生まれた発想で囲まれています。
他者の成功を丸パクリするだけでは足りません。
必ず顧客のどんな部分に影響を与えようとしているのかを読み取るようにしましょう。
まとめ
顧客体験価値(CX=カスタマーエクスペリエンス)についてご紹介しました。
何か特別な価値を患者様に提供することで
悩んでいた集客の改善にもつながります。
乱立している接骨院(整骨院)業界では他がやっていないことにフォーカスして取り組むと良いでしょう。
そして、この顧客体験価値を高めようとしたときに”顧客思考”で取り組むことが大切です。
新しいことを始めるときに考えて行動しないケースも多くあります。
まとまらないなら、まずは行動に移してみましょう。
行動しなければ何も結果は変わりません。
そこから失敗や成功が見つかるのであれば
改善をして取り組んでいくことで一歩ずつでも前に進むことが出来ます。
ぜひ、期日や目標の定量化まで考えて実行してみてください。
\最後までご覧いただきありがとうございました/
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